SDGsの開発目標のひとつ「食品ロスの削減」を目指して、規格外の県産果物を使ったスイーツを生み出したイタリアンシェフと発展途上国の人たちを援助するパソコン教室の講師の活動を取材しました。
日田市にある「道の駅水辺の郷おおやま」に4日ジェラート店がオープンして、開店早々、たくさんの人が店を訪れました。
(来店者)「ジェラートって聞いて軽い感じかと思ったが濃厚でおいしい」「イチゴ味を食べたが、とてもさっぱりしていて暑い夏に最高だと思った」

ジェラートを生み出したのは国内外でレストランを手がける料理人、サルバトーレ・クオモさんです。地元の農産物に惹かれ日田市に移住したクオモさん、今回のジェラートにはあるこだわりが…
(イタリアンシェフ サルバトーレ・クオモさん)「再利用していく、物を捨てない環境には影響を与えないというのがメインのテーマにしている」
ジェラートの材料は色や形が理由で市場には流通しづらい「規格外」の県産果物ですが、傷などを一つ一つ丁寧に取り除き食べられる部分を使います。

(クオモさん)「すごく良い梨と悪い梨がある。育てた人がこれらに入れた力に変わりはない。僕らは生かせるところを100パーセント生かしていきたいなと」

規格外の果物を購入し、材料に使うことで環境に優しく、生産者にとっても利益が生まれます。
(クオモさん)「『規格外を使ってもこんなにおいしいものができるよ』というのが原料のクオリティがどれだけ高いかを理解させることができる。僕の場合は果物を食べるという感覚で楽しんで貰いたい」
クオモさんは今後、ジェラート店を国外にも出して、日田の魅力を発信したいということです。
JR別府駅近くにあるパソコン教室「ふゅーちゃー。」小学生から92歳の高齢者が通う教室の一角には国内外から仕入れた商品が販売しています。
(ふゅーちゃーパソコン教室・松本明美代表)「勤めていた会社が紙などを使っては捨てることを繰り返していたので、何かできないかと思いフェアトレードを通じて発展途上国の人たちに何かできそうだと思って」

公正な取引をすることにより発展途上国の人々の生活を助けるフェアトレード。松本明美さんはこの仕組みに賛同しパソコン講師をする傍ら、アジアを中心に様々な国の食品や小物などを仕入れて販売します。
(松本明美代表)「スリランカでは政治などで大変になっていますが、カレー粉やレトルト食品の『カレーの壺』は現地の人たちが今、頑張って作っています」

商品の購入で学校にいけず働く子どもたちなどを救う一歩に繋がるといいます
(松本明美代表)「向こうの人たちが幸せになったりとかパートナーとしてやっていけるようになったらいいなと思う」