平日の部活動時間は「1時間半」 無駄な時間は過ごせない

チーム一丸、悲願の県制覇をめざす首里高校。しかしこれまで、あと一歩のところで、県内の強豪校に優勝を奪われてきた。首里が乗り越えなければならない壁。それは、バレーボールをする練習時間。

長田悠暉キャプテン
「平日は1時間半ぐらい、でもそこまで全然できないので。準備も含めたらもっと短くなる」
――朝練は?
「朝練もないです。基本的にダメとされているので、できないです」

進学校の首里で許される部活動の時間は、平日は約1時間半。この短さを補うべく、練習は準備から部員みんなで手際よく、切れ間なく行われる。だが取材の日は学校が休み。いつもの倍の練習時間が確保できていた。この日の準備の様子にキャプテンは…

長田悠暉キャプテン
「きょうは全然遅いので…(そうなんだ!)」
――きょうは時間に余裕があるから?
「多分怠けているかも。そこは後で怒りますね、しっかり(笑)」

■浜川直洋監督
「高い志を持ってやらないと、ただやっているだけだと無駄だよ、無駄な時間を過ごすのは止めようと、常日頃から言っています。切り替えはすごい。部活、バレーをやるときの集中力は評価できるなと思います」

バレーの強豪校は通常、インターハイを終えても、その後の春高バレーを目指して3年生も競技を続ける。しかし首里では、受験勉強のためインターハイでの引退を決意する3年生も少なくない。このメンバーでバレーをするのは、この夏が最後になる。

■稲福政亮
「このインターハイに集中したいという気持ちが強い。このメンバーでは絶対最後なので、まずここで(優勝を)取りたいなと思います」

長田悠暉キャプテン
「自分たちは準優勝ばかりと思われているので、ここで優勝して全国を勝ち取って、少しでも首里が強いんだと思わせて、来年・再来年も後輩たちが入ってくるようにしていきたい」

準優勝はもういらない。文武両道で培った集中力を研ぎ澄まし、首里高校の戦いが始まる。(取材:下地麗子)

【取材後記】
GWも部活動と受験勉強の日々だったいう首里高男子バレー部。首里高校では「女子バレー部」も強化が進んでいて、女子は5年前に56年ぶりの県制覇を果たし、今年も優勝候補筆頭となっています。県高校総体では進学校の奮闘にも注目してみてください。