政治資金規正法の改正に向け、自民党は「不透明だ」と指摘される政策活動費について、使いみちを公開する方向で検討に入りました。ただ、街の人からは「明らかに遅い」などと不満の声が相次ぎました。

きょう、麻生副総裁や茂木幹事長ら党幹部と相次ぎ会談した岸田総理。政治資金規正法の改正をめぐる議論を本格化させています。

焦点の1つが、政党から議員個人に渡される「政策活動費」です。二階元幹事長は在任中、5年間でおよそ50億円を受け取っていました。

立憲民主党 米山隆一 衆院議員
「(二階元幹事長は)5年間、365日24時間、雨の日も晴れの日も、寝ているときも起きているときも、1時間ごとに10万円(支出)。あり得ますか、あり得ないですよ」

使いみちの公開義務はなく、「不透明」だとして、公明党や野党は公開すべきと主張しています。

ただ、これまで自民党は…

岸田総理
「戦略的な党の方針が明らかになる等については、配慮しなければいけない」

政策活動費の使いみちの公開に否定的だった自民党。

ただ、衆議院の3つの補欠選挙で全敗するなどしたことから、「党勢拡大」や「政策立案」など、使いみちの項目を公開する方向に舵を切りました。

立憲民主党 安住淳 国対委員長
「(政策活動費について)全ての野党の要求は全面開示。ここは何億とかではなく、項目ではなく、全面開示です」

街の人からも…

70代
「遅いでしょ、明らかに。最悪だと思いますね、今の政治は」
70代
「隠れて“おいしいモノ”をいただいていて、それがはっきりしないで良いなんて不公平」
40代
「見えない部分が多すぎるので、明確に明らかにしてもらえれば」

自民党は週内にも公明党と与党案をまとめ、野党との論戦に臨む方針です。