あえて被災地の倉庫、ひっそりと開店…

店には人とのつながり方を模索しながら歩んできた堀田さんの5年半の時間と思いが詰まっていました。しかし地震で「大規模半壊」の判定を受け、引っ越しを余儀なくされました。

能登半島地震からまもなく4か月。ほかの場所で開店しないかという誘いもありましたが、堀田さんは、あえて伏木で酒屋の倉庫を借りました。

古本なるや・堀田晶さん:​
「とりあえずお店ができるかどうかはわかんないけども、とりあえず話せる場所は作ろうと。みんなで集まれる場所はとにかく作ろうと…」

万が一、また地震で崩れないよう広いスペースを活用して本は高く積まないことにしました。

それでも伏木で再開を決めたのは、地震によって不安やストレスを抱えた人が増えていると感じたからです。

古本なるや・堀田晶さん:
「背景になんかあったモヤモヤというかすっきりしないトラブルの火種みたいなものがこういう例えば地震、コロナみたいな有事の時にボーンと明るみにでるみたいな」「普段の何の気ないやりとりしてる人でもちょっと棘のあること言い始めるとかありますからね、何かこれまでとちょっと違うなみたいな」

「まあ、なんか役に立つことがあるんだったら」

新しい店舗は、今月27日、伏木地区の街なか、伏木湊町(ふしきみなとまち)でひっそりと開店しました。