持続可能な開発目標=SDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」につながる取り組みです。瀬戸内海の水質改善を図ろうと、海の底を耕す「海底耕うん」が岡山市南区で始まりました。



(リポート 坂井キャスター)
「底引き網漁船から、『桁』という鉄製の用具がいま海の中に入れられました。この桁を引きずり、海底を耕します」
吉井川と旭川の水が流れ込む、児島湾で始まった海底耕うんです。



岡山県によりますと、海ごみが底に堆積したりヘドロ化するすることで、一部の海域では水質が悪化。このため海底環境を改善し漁獲量も増加させたいと、6年前から地元の漁業関係者が始めました。桁と言われる鍬のような用具で海底を耕すと同時に、プラスチックごみなどを引きあげてきます。

(児島湾漁業協同組合連合会 豊田安彦会長)
「ヘドロでは、小魚も育たんし産卵もできないので。海底耕うんによってヘドロを取り除いてやって、海の環境の改善を図る」


岡山県の海域には約200トンもの海底ごみが堆積していると推計されています。海ごみを減らし漁場を守るためにも県では普段のゴミの分別などをより意識してほしいといいます。


(岡山県水産課水産普及推進班 清水泰子さん)
「川で出たごみが流れて海に届いてしまったりもするわけですけど、いま陸の方でもゴミを少しでも拾おうという取り組みもいろいろ始まっていると思いますので、きれいで豊かな海にたどり着いて欲しいと思います」

次の世代に豊かな海を残すために。児島湾での海底耕うんは、約140ヘクタールに渡って10日間行われる予定です。