相次ぐ特殊詐欺被害ですが、未然に防ぐことに成功したケースもあります。詐欺グループに騙され、金融機関を訪れた被害者。職員が異変に気付いた理由とは?
特殊詐欺の被害を未然に防いだとして感謝状が贈られたのは、東北労働金庫寒河江支店の木村裕輔さんです。

先月19日の午後2時半ごろ、木村さんの勤める店に70代女性が訪れました。

職員が気づいた異変。それは「スマートフォン」でした。
女性はスマートフォンを操作しながら現金50万円を振り込もうとしていました。

その様子について報告をうけた木村さんは女性に話しかけたと言います。
東北労働金庫 寒河江支店 木村裕輔さん「早く振り込みさせてほしいといったが、落ち着いていただけるよう話を長く伸ばしながらだんだん落ち着いてきて」

その後の警察の聞き取りで、女性はネット上で投資の専門家を名乗る人物と知り合い、投資話を持ちかけられたと話しました。
近年増えているSNS型の詐欺でした。

騙されている女性に声をかけた木村さんですが、コミュニケーションをとることが難しい場面もあったと話します。
東北労働金庫 寒河江支店 木村裕輔さん「(女性は)私の預貯金だから何をしようが私の勝手でしょ!最悪これがだまされたとしてもいいと思っている!」

それほど、インターネットで知り合った相手に信頼を置いていた様子だったということです。
東北労働金庫 寒河江支店 木村裕輔さん「まずはお客様からお預かりした大事なご預金を守れたということで、今回未然に防ぐことができたことが一番よかった。身近にあるんだなと今回感じた。より気を引き締めて今後も対応していきたいと思います」

警察では、少しでも不審に思ったら声をかけてほしいと話します。
寒河江警察署 渋谷貴 署長「高齢者の方が騙されるケースが多いものですから、多額の現金を振り込もうとしているとか、おろそうとしているとかありましたら、空振りでもいいので、声をかけてください」















