写真家 佐藤健寿さん
「作品として気に入ってるのは、「ネネツ族」という北極に暮らしてる少数民族がいるんです。
トナカイを連れて遊牧している民族で、そのトナカイをもう雪原でその場でさばいて食べるという、生の血を飲んで、ビタミンを取るために肉も生のまま食べるというかなり変わった食習慣をしてる民族で、撮影はすごく印象に残っています」
また、佐藤さんは、今回山陰でも撮影を行い、題材として山陰のポテンシャルの高さを感じたと話します。
写真家 佐藤健寿さん
「ポテンシャルは非常に高いと思います。言い方が正しいかわからないんですけど、僕が撮影してるものっていうのは、世界の中でも他の文化と隔絶した場所にあるものが多いです。
それは分かりやすいからそういう場所に行くんですけども、山陰という場所は、これ悪い意味じゃなくて、アクセシビリティの悪さといいますか、それは一般の観光的な目線で見るとネガティブなことに捉えられがちなんですけど、逆に言うとそれだけ独自の文化が守られて、ローカルなものがたくさん残っている。
今の時代において、むしろそっちの方が価値があるんじゃないかなって僕は思います」
鳥取県内で特別に撮影した日南町の鉱山跡などの作品も展示された佐藤健寿展「奇怪/世界」は、米子市美術館で5月26日までです。