母の死後、課せられた責任

その母が、6年前に急逝した。父は14年前すでに亡くなっており小川さんは弟と二人残された。弟の面倒をみてきたはずの母だったが、障害年金の手続きをしていないことが分かった。弟は、申請に必要な「医師による障がいの診断」すら受けておらず、洋子さんは、福祉サービスにつなぐことから始めなければならなかった。

弟のことを周囲に話していなかったため相談できる人がいない。途方に暮れた。

小川洋子さん(54)「今の世の中、インターネットで情報が溢れているんですけど、何から手をつけたらいいか分からない、と言うのが本音だったんですね。相続もどうしたらいいのか。財産管理能力のない弟については無効になるということが書かれてあって、どうしたらいいのと、初めて『きょうだい会』に参加しました。」

きょうだい会で福祉に詳しいメンバーから適切なアドバイスを受け、洋子さんは様々な手続きを行い弟をグループホームに預けることができた。弟は今、グループホームから職場に通い元気に生活しているという。