多様な意見からニュースを掘り下げていくvoice23。「テレワーク勤務」や「つながらない権利」について考えます。柔軟な働き方が可能となったテレワークですが、仕事とプライベートの境界が曖昧になり、ストレスを抱えている人も少なくありません。ある女性は、テレワークによる長時間勤務による長時間残業で労災認定を受けていることがわかりました。
テレワークは出勤するよりも長時間労働になる傾向か
代理人の弁護士
「テレワークの部分が過重な労働であったということが認められて、労災認定がなされた」
3月に労災認定されたのは、横浜市の補聴器メーカー「スターキージャパン」で働く50代の女性。自宅でのテレワークで長時間の残業を強いられたことで、精神疾患を発症したといいます。テレワークによる労災認定は極めて異例です。

代理人弁護士
「上司は被災者に対して、チャットやメールを通して、特にひどい日には数分単位で膨大な業務指示をしていました」

女性は2020年頃から、新型コロナの影響でテレワークをするようになります。
みなし労働時間制の適用を受けながらの勤務でしたが、しばらくして残業が常態化。2022年1月と2月は、残業時間がそれぞれ100時間を超えていたといいます。
そして3月、女性は適応障害を発症しました。
女性の代理人 笠置裕亮 弁護士
「(女性は)休日もパソコン業務を余儀なくされていて、金曜日に業務指示があり『週明けまでに仕事をあげてくれ』と指示も」
女性が働いていた会社は…

スターキージャパン
「当該従業員に対しては個別に協議をしており、誠実に対応していく所存でおります」
女性とは別の会社で働く、製造業の男性も…

製造業・営業(20代)
「テレワークをしている時の方が、1時間強は長く仕事している気がします。普段出社してればすぐ相談して終えられるような(仕事も)、自分でちょっと時間かけて調べて仕事を進めないといけなかったり、そういったことが頻発してるような感じ」

連合が行った「テレワークに関する調査2020」では、「出勤しての勤務よりも長時間労働になることがあった」という回答が51.5%を占めています。

メディア広告系(40代)
「テレワークは基本的にいつも仕事している形になりますよね」
Q.労働時間増えていますか
「実質的には増えちゃったかもしれない。サボり方が難しい」
メーカー・営業(40代)
「今月からテレワークを始めます。自分が何をしているかみたいなところが、上司・会社から見えにくくなると思うので、自分のやったことをすごいアピールしなきゃいけないんだろうなって思って、がんばらないとなって」

建設業(60歳)
「仕事をしているんだけどダラダラやってる。結局夜中まで自宅で仕事してたが、段々慣れてくると『これじゃちょっとおかしいよな』って自分なりに感じ始める」














