中国政府が最近打ち出した「新質生産力」という新しいスローガン。これが「世界経済に悪影響を及ぼしかねない」とアメリカが警戒しています。
記者
「今、飛びましたね」
人の輸送を想定した大型ドローンに…
記者
「無人で動いている車がありますね。中を見ると無人自動販売機ですね。飲み物が置いてあります」
さらには中国語を複数の言語に同時翻訳するAI。これらは中国政府が海外メディアに公開した最先端技術の数々です。強調されたのが…
蓄電システムメーカー幹部
「これが新質生産力の一部です」
熱供給会社幹部
「新質生産力の発展に焦点を当てます」
最近、中国政府が打ち出した新しいスローガン「新質生産力」。AIなど最先端技術を活かし生産力を向上させようというもので、関連産業には今後、20兆円とも言われる巨額の国費が投入されるとの観測もあります。
「新質生産力の模範」と紹介されたEVフォークリフトのメーカー。製造工程を自動化したことで生産力が向上、売り上げが伸びたと盛んにアピールしていました。
EVフォークリフトメーカー幹部
「このEV車をますます強化して、市場シェアをますます広げていきたいです」
ただ、このスローガンのもと、中国政府が莫大な補助金を使って企業活動を後押しすることが世界経済に悪影響を及ぼしかねないとの懸念が高まっています。その理由はこうです。
(1)政府の補助金をもらって作られた中国製品は価格が安くなります。
(2)これにより競争力が上がりシェアを拡大させることができます。
(3)また政府の後押しによって「過剰なまでにたくさん生産」されることになり…
(4)その結果、次々と海外に輸出され、欧米や日本の競合メーカーがシェアを奪われる可能性が出てくるのです。
メディアからは「新質生産力」がもたらす「過剰生産」をめぐり、質問が相次ぎました。
記者
「過剰生産をどう思いますか?」
EVバッテリーメーカー幹部
「(EVバッテリーが)過剰生産というのは過大解釈です」
記者
「EVが過剰生産だとの指摘がありますが?」
地元政府 経済開発特区担当者
「EVが国内で余っているとは思いません。過剰生産はありません」
きのうから中国を訪れているアメリカのイエレン財務長官。きょうは現地で事業を展開するアメリカや日本の企業などと面会しました。
このあと、中国の何立峰副首相と会い過剰生産についても言及する見通しですが、中国側の反論も予想され、この問題が米中の新たな火種となる可能性もあります。
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