7月29日、きょうは「ニク」の日です。いま津山市の精肉店でユニークな取り組みが行われています。

その名もクラウドファンディングならぬ「コロッケファンディング」。「アツアツ、ホクホクのコロッケで高校生を応援しよう」という企画です。

一個110円の牛肉コロッケが…なんと60円!ただし高校生限定です。

(高校生)
「めちゃおいしい」

津山市中心部の商店街にある山本精肉本店です。この店が、自動車やカー用品などを扱う “美作グループ” と協力し立ち上げたユニークな企画が「コロッケファンディング」です。

今年5月からの2か月間で、店内の揚げ物を5000個以上売り上げることができれば、高校生が牛肉コロッケを格安で買えるようにする企画です。

(山本精肉本店 山本栄作 社長)
「みなさまのおかげで予想よりはるかに…」

目標を41日で達成。さらに2カ月で7000個以上を売り上げました。

達成御礼セールは7月1日から開始。8月末まで高校生は110円の牛肉コロッケを60円で食べられます。

(高校生は)
「2カ月なので、自分だったらいっぱい買って食べちゃいますね」

「部活帰り、絶対行こうと思います。友達と一緒にまた来ます」

高校生を応援するコロッケファンディング。ユニークな企画の背景には、地域が抱える問題がありました。

(美作グループ 川嶋健文社長)
「津山を盛り上げてきた高校がまた一つ減ったり、明るい話題がないので、そういった意味で高校生を中心に若い人を中心にということで…」

津山市の人口は、この10年余りで8000人減少しました。

来年4月には作陽高校が倉敷市に移転、とさらに若い世代の流出が懸念されています。

(美作グループ 川嶋健文 社長)
「『出てもそのうち津山に戻ってもらいたい』という気持ちもあるので、地元愛をさらに育んでいただきたいと思っています」

「若者の元気が地元の活気となる」・・・アツアツホクホクのコロッケには、熱い地域への思いも込められていました。