オスプレイの墜落事故後、アメリカ軍が事故原因を明らかにしないまま飛行再開したことに対して、県議会の特別委員会は25日に、抗議決議と意見書の案を本会議に提出することを全会一致で決めました。

3月25日に開かれた県議会の米軍基地関係特別委員会では、去年11月のオスプレイ墜落事故について、県が防衛省から説明を受けた内容を報告しました。

質疑では、アメリカ軍が今回の事故の原因に対する安全策を講じるとする一方、肝心の事故原因は公開されていないことに、議員から疑問の声が上がりました。

比嘉瑞己県議
「オスプレイの構造には問題はないといっている。一方で、特定の部品の不具合が原因だと言っている。矛盾しているんじゃないか」

溜政仁知事公室長
「(事故原因については)公表されていないため、その辺りについては不明でございます」

その後委員会では、オスプレイの飛行再開に抗議し、配備撤回を求める抗議決議と意見書の案を本会議に提出することを全会一致で決めました。

抗議決議と意見書の案は、今月28日の本議会で、採決される予定です。

また3月25日は、2017年にアメリカ軍ヘリの部品が屋根に落ちているのが見つかった保育園の当時の保護者有志「コドソラ」のメンバーらが沖縄防衛局を訪れ、オスプレイの飛行禁止と、そのほかの軍用機による小学校や保育園の上空の飛行禁止を要請しました。

対応した伊藤晋哉局長は「安全対策を日米間で確認している」と述べ、オスプレイの飛行再開に理解を求めたほか、学校上空などを避ける飛行ルートの徹底を求めたのに対しては「列車がレールの上を走るように飛行することはできず、差異が生じることがある」などと説明しました。

要請を行った市民
「(子どもたちに)守られていないの?と思われたくないし、ちゃんと他のところに住んでいる子と同じように、守られた人生を送って欲しいと思う」

「#コドソラ」が活動を始めて6年あまりが経過しますが、普天間基地周辺では軍用機が学校上空を飛行する光景に改善がみられていません。