■第96回選抜高校野球大会 第4日 京都国際(京都)-青森山田(青森)(21日、甲子園球場)

昨秋の東北王者、青森山田が京都国際を4×ー3とサヨナラで下し、2回戦に駒を進めた。

春のセンバツ高校野球大会、第4日の3試合目に登場したのは長身右腕のWエースを擁する青森山田。対するのは秋の公式戦8試合を投げ、防御率0.73と抜群の安定感を誇る左腕エース中崎琉生(3年)を擁する京都国際。大会屈指の好投手対決が実現したこの試合は序盤から球場に快音が響く展開となった。

青森山田の先発はエースナンバーをつける関浩一郎(3年)。身長187㎝の関は昨秋の公式戦7試合45回3分の2を投げ42奪三振。東北大会の準決勝では一関学院戦を2安打12奪三振完封。8年ぶりの東北王者に導いた。

1回裏、青森山田は先頭・佐藤隆樹(2年)が四球で出塁すると2番・駒井利朱夢(3年)が送りバントを決め、1死二塁と得点圏に走者を進めた。3番・対馬陸翔(3年)は二飛に倒れたが、4番・原田純希(3年)がライトへ適時打を放ち先制。5番・吉川勇大(3年)は木製バットを握り左前安打を記録。6番・伊藤英司(2年)にもライトへの適時打が飛び出すと、初回から2点を奪取し試合の主導権を握った。

青森山田の関は4回表、京都国際で1年の夏から甲子園経験のある3番・藤本陽毅(3年)に遊撃への内野安打で出塁を許すと続く4番・高岸栄太郎(3年)が右安打。1死一、三塁の場面で6番・長谷川颯(2年)の遊撃への内野安打の間に三塁走者が生還し1点を失った。

5回裏、8番・菊池伊真(2年)が四球を選び、出塁すると9番・関浩一郎(3年)が送りバントを成功させ1死二塁。1番・佐藤隆がライトへの適時打を放ち、3ー1。再び2点差をつけた。

しかし8回表、京都国際の2番・奥井颯大(3年)が四球で出塁すると3番・藤本がレフトへの二塁打で1死二、三塁。4番・高岸が一塁を守る原田のファンブルにより出塁、点差は1点差。さらに1死一、三塁の場面で5番・清水の打席で一塁走者がスタート、その隙に三塁走者の藤本がホームスチールに成功、機動力を生かして3対3の同点とし、試合は振り出しに。

同点で迎えた9回裏、青森山田は5番・吉川がセンターを抜ける三塁打を放つと、最後は6番・伊藤にレフトへのサヨナラ安打が飛び出し、センバツ出場3度目にして悲願の初勝利を飾った。

*写真は青森山田の先発、関浩一郎投手(3年)