さらに横澤さんたちの思いは広がりつつあります。

【横澤さん】
「夜間の授乳が一番大変だと思うので夜中、助産師がそばにいて一緒に授乳を練習したり…寝不足で心も体もボロボロですっていう人も実際少なくはないので、赤ちゃんを少し私たちにお世話を任せて、良質な睡眠をとってお帰りいただくとか」

新たに拠点となる住宅を購入し、宿泊型の支援も行える産前・産後ケアセンターをつくる計画で先月、クラウドファンディングをスタートしました。地域に開かれた子育ての拠点を作りたいという思いが共感を呼び、1か月でおよそ150万円もの支援が寄せられました。

【横澤亜希子さん】
「妊娠出産は人生の中ではちょっと大きい事柄ではあるけど通過点だと思っているので、自分の人生が彩り豊かになるような、日々楽しく元気に子育てしながらも生活を大切にQOLが高められるような空間を目指したいねって」

分娩の受け入れを再開した糸魚川総合病院でも産後ケアに力を入れていて、日帰りのデイサービスや宿泊型のショートステイがあります。病院は、医療が必要な場合にスムーズに直結できますし、「La madre」のような民間の活動はより身近に利用でき、それぞれメリットがあります。

地域の中で楽しく、安心して子育てができる―
そんな糸魚川の未来を描きながら、横澤さんはお母さんたちの心に寄り添い続けます。