12日、映画「ゴジラ-1.0」が、米国ハリウッドで開催された第96回アカデミー賞で視覚効果賞を獲得したことを記念し、羽田空港で受賞記念会見が行われました。山崎貴監督・VFXディレクターの渋谷紀世子さん・3DCGディレクターの髙橋正紀さん・エフェクトアーティスト/コンポジターの野島達司さんが登壇しました。
視覚効果賞のプレゼンターである俳優のアーノルド・シュワルツェネッガーさんとダニー・デビートさんが「ゴジラ-1.0」に授賞する際、デビートさんからトロフィーを受け取った山崎監督は "シュワルツェネッガーさんからもらいたかった" とこぼしたり、渋谷さんは "事前にアカデミーの方から配られた景気づけのテキーラのおかげで皆テンションが上がった"、髙橋さんは "「ゴジラ-1.0」と呼ばれた瞬間に頭が真っ白になった"、野島さんは "3秒前に「あ、呼ばれる」と感じた" と、思い思いにその瞬間を振り返っていました。
山崎監督は受賞に際して "日本人のキャストしか出ていなくても、北米で観られるようになってきている動きは確実に感じられた。そこまで見据えた映画作りにすれば、製作費ももっと潤沢にしていける。いろんな意味で可能性が広がったことはすごく良かった" と、未来への期待を込めて語りました。
また山崎監督は "完全にゴジラのおかげですね。ゴジラのVFXだったから、あの場所に立てた"、そして "ハリウッドの懐の広さ、深さ、力強さを、つまり僕らがそこで賞を獲ったからといって彼らの映画産業は揺らぎはしないんだという自信も感じました"と、自分たちの力だけで勝ち取ったわけではないと、謙虚に強調していました。
会場から、昨年12月11日に亡くなった阿部秀司プロデューサーについて質問されると、山崎監督は "「ジュブナイル」というデビュー作を作らせてくれた一番の恩人" と阿部さんを位置づける一方で "(評価の厳しい)阿部さんを乗り越えたときには、お客さんたちがみんなすごいって言ってくれるという、一つの指標になっていた" として "最強の味方でもあったけど、最強の敵でもありました" と振り返りました。そして、阿部さんに向けて "「俺たちがやったよね」っていうことを言いたいですね。" と思いを露わにしました。
フォトセッションでは「ゴジラ-1.0」でヒロインの大石典子役を務めた俳優の浜辺美波さんがサプライズでお祝いに登場。山崎監督からオスカー像を持たされて "え、怖い、持てない、怖い" と、目を丸くしながら万が一のことを想像して戸惑っていました。また、話題になったゴジラの手を踵にあしらった特製のドレスシューズなどについて話した後 "皆さんの素晴らしいVFXがゴジラを実在するように作ってくださった。この映画に少しでも携われたことが幸せです。劇場にもたくさん人が入っているらしいので、また見に行きたい。" と喜びを語りました。
山崎監督は受賞について "本当にラッキーパンチだと思う。いろんな条件が重なって受賞できたけれど、もぎ取りに行くのはまだまだいろいろ頑張らなきゃいけない" "ゴジラだから、この場所に行けたっていう思いもすごくあります。ここを到達点にしないでここを出発点として、さらにいろんなことに挑戦していきたい" と、創作意欲を新たにしていました。
【担当:芸能情報ステーション】














