去年、県内で3億円を超える過去最悪の被害が出た特殊詐欺についてです。
宮崎県警察本部は、今、県内で相次いでいる電話会社を装った不審電話の音声を公開し、注意を呼びかけています。

(自動音声データ)
「こちらはNTTドコモです。お客様の携帯電話は、本日で利用が停止されます。詳しくは、1を押してください」

県警察本部が12日に公開した電話の音声。

今月6日、宮崎市にある会社事務所の固定電話にかかってきたもので、今年、県内で相次いで確認されているNTTドコモを装った不審電話だということです。

電話の自動音声に従うとオペレーターに接続され、架空の未納料金などを請求されるおそれがあります。

(宮崎県警察本部生活安全部 林田啓行統括官)
「電話会社の人が出て、警察官が出て、検察庁が出て、というふうに代わる代わる電話が変わって、最終的には、『解決するにはお金が必要なんですよ』ということで、お金をなんとか搾取しようという」

県警察本部には、電話会社を装った不審な電話やメールに関する相談件数が、おととしは9件だけでしたが去年は120件に急増。

今も相次いで確認されていることから音声を公開して、注意を呼びかけることにしました。

(宮崎県警察本部生活安全部 林田啓行統括官)
「電話の中でお金の話が出たら、もう詐欺を疑っていただきたいと」

去年、県内では特殊詐欺の被害額がおよそ3億5800万円にも上り、過去最悪に。

去年8月には、会社役員の男性が、著名な投資家になりすました男らから、SNSを通じて投資を持ちかけられ、現金1億2200万円をだまし取られる被害もありました。

(宮崎県警察本部生活安全部 林田啓行統括官)
「最近はSNS等で投資を募るような、新たな詐欺、そういうのも増えてきておりますので、警察は警戒を強めているところであります」

また、去年、特殊詐欺の被害に遭った半数近くが65歳以上の高齢者で、警察は特に注意を呼びかけています。

(宮崎県警察本部生活安全部 林田啓行統括官)
「留守番電話機能のある電話機があれば、留守番電話に設定をして、最初は電話が鳴っても出ない。録音状態にして、それから相手が知ってる人であれば、受話器を上げとって取るということで未然に防げる場合もあると思います」

手口が多様化していますが、1人の被害者をさまざまな手口でだまして繰り返しお金を請求する傾向があるということです。

被害に遭わないためには、不審なメールやインターネットのURLを開かない。そして、困ったらすぐに警察や消費生活センター、身近な人に相談をすることが大事だということです。