原発事故をきっかけに福島から愛媛に避難し、震災の記憶を伝える活動を続けてきた男性が能登半島地震の被災地へ向かいました。
「震災直後に借りた畑」
愛媛県松前町で農業を営む渡部寛志さん(45)。福島第一原発の事故を受け、福島県南相馬市から愛媛に避難してきました。
福島から愛媛に避難 渡部寛志さん
「東日本大震災自体は、つい最近のこととして自分の中にあるというのは変わらない」
渡部さんは避難生活を続ける仲間とNPOを立ち上げ、学生たちと一緒に被災地を訪れ現状を見てもらうなど、愛媛で震災の記憶を伝えています。
福島から愛媛に避難 渡部寛志さん
「震災のこと、これから起こる災害のことを自分のこととしてどれだけ考えてもらえるか」
そうした中、能登半島地震が発生。
福島から愛媛に避難 渡部寛志さん
「自分自身、居ても立ってもいられない」
先月23日、渡部さんは仲間とともに車を走らせていました。向かったのは、愛媛からおよそ750キロ離れた石川県輪島市です。避難所で炊き出しを行い、愛媛の郷土料理をふるまいます。
福島から愛媛に避難 渡部寛志さん
「100人分の鯛めしといもたき」
渡部さんと一緒に活動してきたメンバーも参加しました。
渡部さんと活動してきた大学生
「(渡部さんと関わる中で)現地で何かできることをやると意識するようになった」
渡部さんと活動してきた高校生
「災害関係のニュース、どこかで起きていたら心配になる。みんながあったかくなればいい」
昼時になると長い列ができました。
福島から愛媛に避難 渡部寛志さん
「石川県ではいも煮って言いますか?いもたきって言いますか?」
能登半島地震の被災者
「いも煮は、山形とか宮城とか」
能登半島地震の被災者
「甘平ください」
福島から愛媛に避難 渡部寛志さん
「甘平あんまりない」
福島から愛媛に避難 渡部寛志さん
「自分が当事者じゃなかったら深刻な顔だけして話を聞いて終わりかもしれないけど、できるだけ普通に接すればいいのかな。(自身の経験から)深刻になっても落ち込むだけ」
住民にとっても穏やかな時間となったようです。
能登半島地震の被災者
「これも全部食べた。ほんとおいしい」
「まだガスも来ていないのでありがたい。めっちゃうまい」
自分たちに何ができるのか。渡部さんは東日本大震災の記憶をどう伝え、能登半島地震の支援にどう活かすべきなのか、自らに問い続けています。
福島から愛媛に避難 渡部寛志さん
「自分たちも伝えられることは伝えながら、(愛媛から支援を)続けていく必要はあると思う」
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