■世界陸上オレゴン・9日目(日本時間24日・米オレゴン州ユージーン)

24日に大会9日目を迎えた世界陸上は、女子5000m決勝が行われ、田中希実(22)が15分19秒35の12位でフィニッシュ。97年アテネ大会の弘山晴美以来、日本勢25年ぶりの入賞とはならなかった。

予選は今季ベスト15分00秒21をマークし、タイムで決勝進出を決めた田中は、日本選手として初の1大会で個人3種目に出場。この日はラストとなる5回目のレースに挑んだ。

スタート前には笑顔を見せた田中、序盤は1周77秒の超スローペースとなり田中も接触を避けて外側を走り相手の出方を伺った。1000mを過ぎると徐々にペースが上がり田中は中盤に待機し様子を見た。2000mに入りさらにペースアップ、何度も変化するペースに田中も対応してついていったが、2800m付近で田中が遅れ始めた。
今大会3種目に挑戦し、5レース目で気力も体力も限界となった田中は世界のスピードについていけず15分19秒35。前回のドーハ大会を上回る12位だったが入賞はならなかった。

レース後、田中は「私自身も疲労とかの不安もあったので、どういうレース展開になっても乗っかっていくことしか考えられていなかった。自分で引っ張っていくっていうのは今回は考えてなかった。途中で食らいついていけず、スタミナの無さっていうのは痛感しました」とコメント。

さらに3種目の挑戦について「反省点はすごくあって、日本のレースだと自分の中での反省点になってくるんですけど、世界陸上は戦術的な部分の反省が多くどんどん経験は積んでいきたいと思いました」と振り返った。

今大会5レースを完走した田中。1500mは準決勝敗退、800mは予選敗退、5000mは12位で異例の挑戦を終えた。