半信半疑もだまされるケース なぜ?

小川彩佳キャスター:
「娘さんたちのためにできるだけお金を残していきたい」という思いの中で、男性は投資詐欺にあってしまいました。

東京大学准教授 斎藤幸平さん:
まずこういう広告を放置してるプラットフォーマーは許せないですけれども、よくよく考えれば堀江さんがそんなうまい話を我々に教えてくれるわけがないので、こういうものに引っかかっちゃいけないということですよね。

喜入キャスター:
被害はこの男性だけではないんです。こんなデータがあります。

金融商品(投資)詐欺 被害額
・2017年 7.2億円
・2018年 2.6億円
・2019年 1.9億円
・2020年 4.1億円
・2021年 2.6億円
・2022年 4.4億円
2023年 約51億円
※警察庁より

2023年の投資詐欺の被害額は前年比で、10倍以上になっているという現状があります。

なぜ、だまされてしまうのか。取材の中で感じたのは、このような広告をクリックしてしまう方は、▼そもそもお金に困っている、▼増やさないといけないという現状があります。

さらに、最初から全てを信じているわけではないんです。半信半疑で入っていくんですけれども、▼LINEの1対1の丁寧な対応、さらに▼利益が出たと思われるお金が実際に引き出せるということで、どんどんと信じ込んでいってしまうということなんです。

小川キャスター:
かなり手口が巧妙ですよね。

東京大学准教授 斎藤幸平さん:
こういうものに、だんだ慣れさせていって、「グループLINEだし、みんなもやってるから」と思わされてしまうんでしょうね。

喜入キャスター:
では、どうやって見抜いていけばいいのか。金融庁はこうした呼びかけを行っています。

まず、「必ず儲かる!!」、「安心安全!!」、「元本保証」などのキーワードには注意が必要だそうです。そして、「投資に『絶対』はありません」と言います。

また、金融庁は「“オイシイ投資話”を聞いても、すぐに飛びつかず、一旦落ち着いて、よく考えましょう。信頼できる友人や家族にも相談しましょう」と呼びかけています。

もし、こうした投資話に応じてしまった場合は、「金融庁金融サービス利用者相談室」などの相談窓口、そしてご家族にも呼びかけてください。