先月、ニュージーランドの先住民・マオリが、ニュージーランド政府の事業で沖縄を訪れました。かつて土地を奪われ独自の言葉を禁じられるなど、ヨーロッパ系への同化政策を強いられたマオリ。その歩みは沖縄の歴史と重なる点があります。彼らが沖縄の歴史や自然に触れて、感じたこととは。

マオリ語禁止、独自の文化を否定されてきた歴史

♪「Kamate kamate Kaora Kaora」

ニュージーランドの伝統的な踊り・ハカ。披露しているのは先住民のマオリです。ニュージーランド政府の事業で日本を訪れ、沖縄の子どもたちと交流しました。

ハカを見た子ども
「めっちゃ大きい声!」

初めて目にするハカに子どもたちも大興奮。目を見開いたり舌を出したり、醜ければ醜いほどよいとされる表情に、見よう見まねで挑戦しました。

交流した子どもたち
「踊るところが楽しかったです。不細工なのが面白くていいなと思いました」
「べろ出すのは嫌だったけど、ゲストが来てよかった」
「恥ずかしくなってテンション上がりすぎました」
「おじいちゃんおばあちゃんにもこのダンスを教えたいです」

マオリのファカロンゴタイさん
「特に私たちが沖縄の文化を学んで知識を広げることはとても大事だと思っています。今回のように沖縄の子どもたちに、マオリの文化を伝えられたのはよかったです」

ニュージーランドの人口のおよそ15%を占めるマオリ。かつてはイギリスの支配を受けていました。マオリ語を話すことを禁じられるなど、独自の文化が否定された歴史を持ちます。

1970年代からマオリ文化の復興が始まりましたが、その権利と地位は回復の途上にあります。その歴史や文化を発信しながら、アジア各地でつながりをもとうと、研修先の1つに選ばれたのが沖縄でした。