例年と変わらないほどのカニが獲れた…
およそ40日ぶりとなる漁の再開。乗組員たちもこの日を心待ちにしていました。去年12月から船にのった新人漁師も…。

乗組員:「12月に5回か6回くらい漁に出させてもらって、ちょっと慣れてきたところでこうなってしまって、早く出られるようになって勘を取り戻していきたい」
Q:「ちゃんとよく入ったらいいですよね。設置される場所に」
乗組員:「そうですね。でも、こればっかりはカニのことなので私たち人間には分からないので入ってくれたらうれしいですけど」
「じゃあ、いこうか」
再びカニを獲れるのか、不安はつきません。
地震による地形変化の影響が少ないと見られるところに狙いを定めて60あまりの籠を海に沈めます。籠を沈めてから13日がたった2月10日。漁再開後、初めて籠を引き揚げます。


「船長、船長カニ入っています。カニ入っています」「何杯?何杯?」「5・6杯か」カニが入っていました。
「やった入っとった」「よかったよかった」「よかったよかったカニおるね」

あまり大きくはありませんが、この日は、例年と変わらない数のベニズワイガニが獲れました。
カニ漁師 塩谷久雄さん:「久しぶりに漁に出てね。天候も良かったし、気持ちよかったです。カニも入っとったし、みなさんのおかげです」
学校給食でカニをごちそうになった地元の小学生たちが漁師のもとにやってきました。

児童:「学校でみんなとカニを食べられてとてもうれしかったです。能登半島地震の影響を受け大変な時ではありますが、頑張ってください」

児童:「これからも皆さんを笑顔にしていってください」
漁師:「はい、がんばります」
カニ漁師 塩谷久雄さん:「おいしいカニを食べさせていただきまして、ありがとうございますということを複数の児童がかいとるということがね、やっぱり励みになります」「これからも頑張ってくださいっていってくれている。こういう言葉を聞いたらやっぱり頑張らんなんなと思う」


新湊が誇るベニズワイガニ漁の復活をかけて塩谷さんらはきょうも海に出ます。

富山県水産研究所が富山湾のベニズワイガニについて今年2月に調査を行ったところ個体数が激減していたことがわかりました。例年であれば平均31.3匹がかごに入りますが、今年はわずか5.6匹と2割以下…。県水産研究所は「原因は特定できていないが能登半島地震による『海底土砂崩れ』によって、カニが死んだ可能性などが考えられる」としています。