AI、人工知能の技術を使って魚を自動で選別する装置の実証実験が29日、宮城県の石巻魚市場であり、人手不足の解消に向けた装置の動作を確認しました。

石巻魚市場で行われた実証実験では、定置網漁で獲れたアジとサバ、ホウボウの3種類が、仙台市のIT企業などが開発した選別装置にかけられました。

この装置では、事前に魚のデータを学習したAIが、ランダムに投入された魚の特徴から種類ごとに自動で仕分けます。1分間で300匹の選別が可能ですが、処理能力を2割以上向上させなければ現場での使用は難しく、来年4月以降の実用化を目指してさらに開発を進めるということです。

石巻魚市場の職員:
「大量のボリュームで魚が揚がって来た時に、どの程度スピーディーにやれるのかが今後の課題。いま現在も人手の確保が大変になってきているし、今後ますますそうなってくると思うので早めにスマート化を進めることが大切」

石巻魚市場では、魚の選別作業は一定の知識と経験を持つ職員らが担っているため、こうした自動選別装置の活用で人手不足の解消につなげたい考えです。

装置の選別処理能力は、1時間当たり6トンから7トン程度ということです。しかし、現場からは1時間当たり10トン程度が求められていて、さらなる能力の向上が課題だということです。