韓国では去年、1人の女性が生涯に出産する子どもが「0.72」となり、過去最低を更新しました。止まらぬ少子化に大統領も危機感を示しています。

韓国出生率「0.72」大統領も危機感

28日、韓国・ソウルの公園にはベビーカーを押す人の姿が...

中には「ベビーカー」ではなく、ペットを乗せたカートを押す多くの人の姿がありました。

ソウル市民
「若い人たちは、子どもを産んで苦労するよりも、犬や猫を育てて楽しく暮らそうという人が増えている」

ソウル市民
「子どもの代わりにペットを飼っています」

ソウル市民
「子育てするには環境が厳しすぎます。韓国は最低賃金もそう高くないし、就職もなかなか厳しい。こんな環境で異性と結婚して子どもを持つことができるだろうか疑問」

結婚や出産をためらう声が多く聞かれました。

28日、韓国政府が発表した1人の女性が生涯に子どもを産む数、合計特殊出生率は「0.72」となり、過去最低を更新。

韓国の出生率は84年以降、2を下回り、現在は1を下回る水準が続いています。OECD加盟国の中でも、韓国は最下位と、世界的に見ても異例の”超少子化社会”となっています。

止まらぬ少子化に韓国政府も危機感を抱いています。

韓国 尹錫悦大統領 (2023年12月26日)
「これまでとは違う次元で、原因究明と対策をしなければならない。もう時間がないんです」

専門家は、少子化加速の背景には社会の”価値観の変化”があるといいます。

茨城大学 笹野美佐恵講師
「女性たちが専門職・医者・弁護士、外交官とかそういった分野にもの凄い勢いで入っていっている。それを諦めてお母さんのような生き方をするかと言ったら、『NO』なんです。子どものために犠牲になるよりは、自分のための色んなことを楽しみたいという人たちが(男女とも)増えているのが大きい」

さらに、経済的不安も少子化に大きく影響しているといいます。

茨城大学 笹野美佐恵講師
「ずっと言われてきたことは、住宅費が高い。ソウル市内のアパートの平均価格が日本円で1億2000万円~1億3000万円。普通の新婚夫婦が払って買えるような値段ではない。みんなが『大企業にいきたい』『良い大学にいきたい』。ピラミッド型の競争に入っていくにも幼稚園から英語の幼稚園に入れて『より良い学校…』『より良い塾…』やはり教育費の支出が大きい

韓国政府は育休の義務化などの対策の検討を進めています。