福岡県で、小学生が給食をのどに詰まらせて死亡する事故がありました。
新潟市でも、窒息が疑われる救急搬送が2023年に85件あったということです。

食品などが喉に詰まった場合、周りにいる人はどう対応すればよいのでしょうか?
喉に物が詰まった際の応急処置を、新潟市消防局救急課の和田浩司さんに教わりました。


【新潟市消防局救急課 和田浩司消防司令補】
「1分1秒を争う現場になりますので、まわりに人がいれば協力を求めて」

まずは、119番通報をしてください。
通報と応急処置、どちらもすぐに行うことが大切です。

詰まったもの出すためにまず行うのは、背中をたたく『背部叩打法(はいぶこうだほう)』。
手のひらの付け根で、肩甲骨の間を強く叩きます。


それでも出てこない場合は、胸を突き上げる『腹部突き上げ法』を試します。

「最初開いて手をグーにして、親指側の方をへそのちょっと上あたりに…」


お腹を斜め上に押し上げ、空気の圧力で詰まった異物が出てくるのを促します。
ただし、乳児や妊婦にはこの『腹部突き上げ法』は行わず、背中をたたく『背部叩打法』だけにしてください。

意識を失った場合には『心臓マッサージ』が必要です。
脳を守るための血液循環を促すとともに、胸部への圧力が詰まったものを出す効果もあるということです。


実際に背中をたたく『背部叩打法』をやってみました。

【記者レポート】
「人の背中を叩くのって遠慮があると思うんですけど、強くということですね」

しかし…

【新潟市消防局救急課 和田浩司消防司令補】
「ちょっと弱かったですね」

バシバシバシ…。
かなり強くていいそうです。

痛いかも…と心配になるかもしれませんが、命には変えられません。

背中を叩いた場合も、お腹を突き上げた場合も、処置が終わった後には念のために医療機関を受診し、けががないか確認してほしいということです。

【新潟市消防局救急課 和田浩司消防司令補】
「戸惑ったりとか迷ったりあるかと思うんですが、是非勇気を持って実施していただきたいと思います」