日本選手初となるオリンピック・パラリンピック両方の出場を目指す競泳の石原愛依(22・神奈川大4年)が26日、神奈川県大和市で練習を公開。あわせて3月1日付でauフィナンシャルグループと所属契約を結び、新たな体制でオリパラ出場に挑戦すると発表した。

石原は、2019年世界ジュニア選手権で2つの銅メダル(200m平泳ぎ / 200m個人メドレー)を獲得。将来を期待されていたが、2021年秋に視野が狭くなる目の病気を発症。視野は7割以下になり、”まっすぐ泳げない””タッチが合わない”など、これまでと同じように泳ぐことが困難になった。それでも2024年パリ大会でオリンピック・パラリンピック同時出場することを目標に競技続行を決意。昨年は日本代表としてワールドユニバーシティゲームズに出場。パラ水泳では視覚障がい/S13のクラスで7つの日本記録を樹立するなど双方で結果を残した。

今回、大学卒業に合わせてauフィナンシャルグループと所属契約を締結。社会人として新たなスタートを切ることについて「すごくワクワクしている。新しく自分にいいプレッシャーがかかったと思う」とコメント。現在の目の状況については、「検査の結果ではちょっと狭まっていると言われているが、普通に生活をしているので自分では変化に気づきづらい状況」と説明した。

3月17日に開幕するパリ五輪代表選考会は、200m平泳ぎと200m個人メドレーに出場予定。各種目派遣標準記録を突破し、上位2名に入ることが代表内定条件だが、石原は自己ベストでそれぞれ4番手。代表入りを十分狙える位置で大会に臨む。また、その1週前にはパラ水泳の大会にも出場。まだ病名が分かっておらず、パラ水泳の国際クラス分け認定が受けられていないため、パリパラリンピック出場は厳しい状況となっているが、勝負の3月に向けて「パラもオリも関係なく自分らしいレースができれば。自分のベストパフォーマンスができる自信はある」と意気込んだ。

■石原愛依(いしはら・めい)
2002年1月8日生まれ。福岡県出身、神奈川大学4年。2019年世界ジュニア選手権200m平泳ぎ、200m個人メドレー銅メダリスト。2021年秋頃に視野が狭くなる目の病気を発症し、オリパラ二刀流スイマーを目指している。競泳では、8月に中国・成都で行われたFISUワールドユニバーシティゲームズに日本代表として出場した。パラ水泳では7種目の日本記録保持者。ディズニーとアンパンマンが好き。