先週、沖縄を訪れた木原防衛大臣。自衛隊やアメリカ軍の施設を視察したのち、玉城知事と面談しました。うるま市に建設が計画されている陸上自衛隊の訓練場をめぐり、玉城知事は木原防衛大臣に対し、計画を白紙に戻すよう求めました。

自衛隊のヘリに乗り込む木原稔防衛大臣。沖縄を訪れていたおととい、陸上自衛隊の新たな訓練場の建設が計画されている、うるま市石川のゴルフ場跡地も視察しました。
訓練場の移設計画をめぐっては、訓練内容やアメリカ軍が使用する可能性について、説明が二転三転しています。

木原防衛大臣
「(訓練場予定地と)いま言われている教育施設との距離なども、上から見ると非常によくわかる。実感としては確かに近いという感覚は持ちました」
その後、うるま市の中村市長ら基地を抱える市町村長とも面談し、要望を聞き取りました。

イレギュラーがあったのはそのあと。玉城知事との面談の直前に急きょ取材対応をセッティングして、次のように述べました。
木原防衛大臣
「うるま市の中村市長からも、厳しいご要望やご指摘をもらい、重く受け止め、石川のゴルフ場の取得後の利用のあり方については、改めてさらに検討を行うよう、私からですね先ほど事務方に対して、もう指示を出した」

玉城知事との対話を経ない段階で、陸自訓練場の建設計画のさらなる検討を指示したことを明らかにしました。
その後の玉城知事との面談では。
玉城知事
「訓練場の計画は事前に十分な情報提供や協議もなく、さらに(訓練場の計画地が)住宅地に隣接している。計画ありきで物事が進んでいくのではないかと、地元の皆様が反対していることは、私は至極当然だと受け止めています」
木原防衛大臣
「訓練場の整備につきましては、先ほど中村うるま市長とも話したが、地元の声を真摯に受け止めて、よく検討してもらいたいと指摘された。自民党県連にも”取得後の土地の利用については、住民生活の役に立ち市民との交流の場としての利用も視野にいれた見直しの検討を”といった要望もいただいた」

玉城知事は計画そのものを白紙に戻すよう強くせまりましたが、木原大臣は。
木原防衛大臣
「先ほどその場で、私の判断で(再検討を)指示した。知事の要望についても、そういったことを踏まえて、対応ができればと思っています」
明言を避けました。
木原防衛大臣
「今回の沖縄訪問を通じて、地元の皆様と私が会って直接の意思疎通を図ることの重要性も改めて感じました」
県内で加速する軍備拡大への不安をくみ取った計画の見直しとなるのか、注視していく必要がありそうです。