日本を代表する焼物のひとつ、萩焼。若くして萩焼の宗家を襲名したのが坂悠太さんです。

この春、初の個展となる襲名展を控えています。重圧を感じながらも、作品に向き合う姿を追いました。

十四世坂髙麗左衛門、坂悠太さん。先代の母の他界から8年、およそ400年続く萩焼の宗家を継いだのはおととしのことでした。4月に京都で開かれる襲名展に向けた作品づくりを進めています。

十四世坂髙麗左衛門・坂悠太さん

「やっぱり当然1番最初の展覧会で初めての個展でもあるので、怖いというか、どうなるんだろうっていうところはかなりあるんですけれども」

伝統と自分らしさの狭間で

襲名展は、坂髙麗左衛門として手がけた作品が初めて広く評価される場です。去年9月の窯焚きでは、宗家の伝統と自分らしさとの間で揺れる様子も見せていました。

坂さん
「例えば茶碗だったりとか、伝統的な部分っていうのは芯はあるので、そこは迷わずにいられる部分では正直あります。ただ、逆にそこからいかに発展させていけるかっていうところがやっぱり正直問われているところではあるので」

このときできあがった作品の多くは、ろくろを使った伝統的な形でした。3度目の窯焚き前のこの日は、「手びねり」での作業です。

坂さん
「自由に形が作れるというのが特徴になると思うんですが、これまでとは違う茶わんを試しています。この茶わんはこうで、こっちはこうみたいな、そういうギャップをちょっと作ってみたくて。中央に境界線を入れてみたりとか」

作品の質も、数も求められる襲名展。「手びねり」で作品の幅を広げます。