ロシアの反体制派指導者ナワリヌイ氏が収監先の刑務所で死亡したことをめぐり、ナワリヌイ氏の弁護士は14日に面会した際には健康に問題はなかったとの認識を示しました。

収監先の北極圏の刑務所で16日に死亡したと発表されたナワリヌイ氏について弁護士は、14日に面会した際には健康状態に問題はなかったと独立系メディアに対し明らかにしました。

また、15日に撮影されたとされる映像ではナワリヌイ氏が談笑する様子が映されています。

死因は現時点で明らかになっていませんが、ノーベル平和賞を受賞したロシアの独立系新聞の編集長ムラトフ氏は、劣悪な環境の懲罰房に繰り返し入れられたことが原因だとして「殺人だ」と指摘しました。

ウクライナ ゼレンスキー大統領
「彼がプーチンに殺されたのは明らかだ」

ナワリヌイ氏が死亡したとの報道を受け、ウクライナのゼレンスキー大統領は訪問先のドイツで、こう強調した上で「プーチンは自分の立場が守られる限り、誰が死のうが気にしない」と述べました。

また、ドイツのミュンヘン安全保障会議では、ナワリヌイ氏の妻・ユリアさんが登壇し、夫の死について「もし本当ならばプーチン大統領らには罰を受ける日が近いうちに来ることを知ってもらいたい」と話しました。

そして、「プーチン氏は、ここ数年で犯したすべての残虐行為に対して責任を負うべきだ」と国際社会に呼びかけました。

アメリカ バイデン大統領
「ナワリヌイ氏の死はプーチンと悪党たちの仕業であることは間違いない」

アメリカのバイデン大統領は「何が起きたかは正確にわかっていない」としながらも、「ナワリヌイ氏が死亡したのはプーチンの責任だ」「プーチンの残忍さを示すさらなる証拠だ」と強調しました。