パレスチナ自治区ガザで続く戦闘の停止に向けた交渉はイスラエルがイスラム組織ハマス側の提案を拒否していますが、アメリカのブリンケン国務長官は合意に達する余地はあるとの考えを強調しています。

アメリカ ブリンケン国務長官
「ハマスからの返答には明らかに話にならないものも含まれているが、合意に達する余地は作られたと考えている」

人質の解放や戦闘の一時停止に向けたイスラエルやアメリカなど4か国からの提案に対し、ハマスはイスラエル軍のガザからの完全撤退などを含む3段階の停戦期間を設ける案を示したとされます。

イスラエルのネタニヤフ首相は提案を拒否する考えを示していますが、ブリンケン長官は7日、「合意に達するまで断固として取り組んでいく」と強調しました。

こうしたなか、ハマスの幹部は会見で「ネタニヤフが危機を拡大しようとしている」と非難、エジプトやカタールと協議するとしています。

一方、ハマスとイスラエルの戦闘が始まって以降、中東に駐留するアメリカ軍に対し親イラン組織による攻撃が続いていて、先月、アメリカ兵3人が死亡しました。

アメリカ中央軍は7日、この報復として親イラン組織「カタイブ・ヒズボラ」の司令官をイラクで殺害したと発表しました。この司令官はアメリカ兵への攻撃を直接計画、実行したということです。