中国当局が台湾海峡上空における民間航空機の航路を台湾寄りに変更したことを受け、台湾当局は中国行きの団体旅行の販売を停止するよう通達しました。

現在、台湾から中国への団体旅行は認められていませんが、台湾の観光署は解禁を前提に、3月1日から5月31日の期間について団体旅行の販売を認めていました。

しかし、中国当局は今月から、台湾海峡上空を南に向かう航路について、台湾寄りに変更すると発表。事実上の停戦ラインとされる「中間線」までわずか8キロの距離となり、台湾側が反発していました。

こうしたなか、台湾の観光署は7日、旅行代理店などに対し、中国への団体旅行の販売を停止するよう通達しました。

「情勢の変化や、台湾人旅行者の安全を考慮した」としていて、航路の一方的な変更に加え、中国から台湾への団体旅行が解禁されないことが影響したとみられます。

なお、既に販売された3月から5月の団体旅行については渡航を認めるとしています。