アメリカのバイデン大統領は、議会上院で与野党が合意した▼不法移民対策と、▼ウクライナ・イスラエルへの支援を盛り込んだ法案について、可決を改めて呼びかけるとともに法案に反対しているトランプ前大統領を強く批判しました。

アメリカ バイデン大統領
「この超党派の法案はアメリカにとっての勝利だ。破綻した移民制度に重要な修正を加えるものだからだ」

議会上院では、ウクライナやイスラエルへの追加支援を可能にするとともに、野党・共和党が重視するメキシコ国境から押し寄せる不法移民や違法薬物への対策を盛り込んだ1183億ドル=およそ17兆6000億円規模の法案について与野党が合意しました。

ただ、11月の大統領選挙を前に、国境対策をめぐってバイデン政権を厳しく批判しているトランプ前大統領は上院の合意について「民主党への贈り物になるだけだ」と反対を呼びかけていて、共和党のジョンソン下院議長は上院案を審議しない姿勢を示しています。

アメリカ バイデン大統領
「前大統領がこの法案を必死に止めようとしているのはわかっている。国境問題の解決に興味はなく、私に対抗するための政治問題を欲しているだけだ」

バイデン大統領は「国境が安全でない唯一の理由はドナルド・トランプと共和党のせいだと、アメリカ国民は知ることになる」と強調した上で、議会の共和党議員に対して「今こそ勇気を見せる時だ」と法案可決への協力を訴えました。