米中両政府の高官は30日、アメリカで問題になっている合成麻薬「フェンタニル」を取り締まるための作業部会を設置し、初めての協議を行いました。

中国国営の新華社通信によりますと、中国の王小洪公安相は30日、北京でアメリカ政府の代表団と会談し、アメリカで乱用が問題となっている合成麻薬「フェンタニル」の対策を協議する作業部会を正式に設置したと発表しました。

この中で王公安相は、「現実的な方法で麻薬対策協力を実施し、互いの懸念に適切に対処して中米関係の安定的な発展に積極的に取り組むことを希望する」と述べたということです。

アメリカでは「フェンタニル」の過剰摂取で年間11万人が死亡するなど深刻な社会問題になっていますが、原料の化学物質が中国企業によってアメリカに密輸されているとして、アメリカ政府が取り締まりの強化を求めていました。