中国東部で去年、鎖につながれた女性が見つかった事件で、女性を虐待した夫に懲役9年の有罪判決が言い渡されました。

去年1月、中国東部・江蘇省の農村で、鎖でつながれた女性が見つかった事件。

公開された裁判によりますと、女性は25年前の1998年に南部の雲南省で誘拐され、3000元から5000元の値段で数回売買された後、夫と暮らすようになりました。女性は2020年までに8人の子どもを出産しましたが、検察側は「健康状態を無視して連続で妊娠させられた」と指摘。

2017年からは鎖などで拘束されたうえ、食べ物もろくに与えられず、水も電気もない場所で生活させられていたということです。

国営の新華社通信によりますと、裁判所は7日、女性の夫に対し虐待などの罪で懲役9年を言い渡し、ほか5人が女性の誘拐や人身売買に関わった罪で最長で懲役13年の判決が下されたということです。

中国の農村では「結婚相手がいない」ことなどを理由に人身売買が起きているとされていますが、今回の事件では、地元当局は当初これを否定。批判の高まりを受け、夫を逮捕していました。