(ブルームバーグ):ポーランドによる総額2116億円の円建て外債(サムライ債)の発行条件が決まった。同債としては、2008年のシティグループ債以来の最大規模となった。相対的に厚みのある上乗せ金利(スプレッド)が投資家需要を喚起した。

発行条件は、3年債が利率1.88%、5年債(環境)が2.22%、10年債が2.9%、20年債が3.65%となった。TONA(無担保コール翌日物金利)ミッドスワップに対するスプレッドはそれぞれ50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)、65bp、95bp、105bp。事情に詳しい関係者が明らかにした。
今回の起債はサムライ債として08年のシティグループ債(3150億円)以来の規模。海外市場でドル建て、ユーロ建ての投資適格社債スプレッドが低水準で推移する中、海外投資家の資金を取り込んだ。日本企業の円建て社債に比べたスプレッドの厚みも、投資判断を後押しした。
主幹事は大和証券、野村証券、SMBC日興証券が務めた。
SMBC日興証券で海外発行体のデット・シンジケーションを統括する安達薫氏は、国内外の投資家からの需要は「非常に旺盛」だったと述べた。市場のボラティリティーが続く中でも、円金利水準の改善や海外のスプレッド低下を背景に「円債への投資の経済合理性が以前よりも高まっている」と指摘した。
ブルームバーグの集計によると、直近3カ月間に起債され、ポーランドと同じ格付投資情報センター(R&I)でA格を持つパナソニックホールディングスなど国内企業3社の5年債の平均スプレッドは38bp。国債とTONAの違いを踏まえても、ポーランドの65bpは高い。
大和証券DCM部シンジケート課の杉崎慎氏は電話取材で、一部の投資家から地政学的なリスクに関して質問もあったが、国内債と比較しても「投資先として魅力的」だったと話した。
ポーランド財務省の声明によると、今回債は地方銀行や保険会社、投資ファンドなどの日本の機関投資家に加え、海外の機関投資家にも配分された。

(最終段落にポーランド財務省のコメントを追加しました)
--取材協力:間一生、Wojciech Moskwa.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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