米当局者は議会に対し、イランとの戦争開始から最初の6日間でコストが113億ドル(約1兆8000億円)を超えたと報告した。事情に詳しい関係者が明らかにした。トランプ大統領が主導する今回の軍事作戦の費用としては、これまでで最も詳細な評価となる。

国防総省当局者が今週、上院歳出委員会のスタッフとの非公開説明会でこの試算を示したと、関係者は匿名を条件に話した。同地域に展開する艦船の運用費や要員の維持費は含まれておらず、実際の総費用はこれをはるかに上回るとみられる。

1日当たりでは約19億ドルに相当し、戦略国際問題研究所(CSIS)など外部機関が示してきた非公式な試算を大きく上回る。CSISは先週公表したリポートで、2月28日の作戦開始から4日間の費用を37億ドル、1日当たり8億9000万ドルと見積もっていた。

113億ドルとの試算は、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が先に報じた。国防総省の報道官は同説明会に関するコメントを控えるとした上で、作戦が終了するまで総費用は確定しないと述べた。

こうした巨額の費用は、作戦の規模の大きさを浮き彫りにしている。米国は空母2隻を展開し、トマホーク巡航ミサイルや戦闘機による攻撃、長距離爆撃機からの弾薬投下などで、これまで5000超の目標を攻撃してきた。

イランのドローンや弾道ミサイルを迎撃するため、米国が発射した数百発に上る迎撃ミサイルも大きなコストとなっている。国防総省によると、これまでに米兵7人が死亡した。

費用は今後さらに膨らむ見通しだ。ヘグセス国防長官は今週、米国がイランに対する軍事作戦を一段と強化していると述べた。米防衛産業関係者の間では、弾薬備蓄の補充に向け、国防総省が最大500億ドル規模の追加予算を議会に要請するとの見方が出ている。

上院軍事委員会の民主党トップであるジャック・リード上院議員は10日、ヘグセス長官に書簡を送付し、米・イスラエルによる対イラン共同攻撃の詳細な費用内訳や米軍作戦の規模、作戦が米国民の安全に及ぼす影響について説明を求めた。

「この戦争が人的・財政的にどれほどの犠牲を伴っているのか、米国民には知る権利がある」とリード氏は指摘。「弾薬や戦闘機の補充に国防総省はいくらの資金を必要としているのか」と問いただした。

原題:US Puts $11.3 Billion Pricetag on the First Week of Iran War(抜粋)

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