(ブルームバーグ):バングラデシュ次期首相の有力候補と目されるタリク・ラーマン氏が25日、約17年にわたり亡命生活を送った英国から帰国した。
主要政党バングラデシュ民族主義党(BNP)の党首代行を務めるラーマン氏(60)は、「ついに祖国に戻った」とフェイスブックに投稿。妻と娘と共に首都ダッカの空港に到着し、出迎えた党員らと握手や抱擁を交わした。
ラーマン氏はダッカに集まった支持者に対し、「私には計画がある。バングラデシュの国民のため、国家の発展のため、そして市民の運命を変えるために設計された計画だ」と語った。BNPは来年2月12日に予定される総選挙で勝利が予想されている。
バングラデシュでは、昨年の大規模な抗議デモで、ハシナ首相(当時)が失脚。ノーベル平和賞受賞者のムハマド・ユヌス氏率いる暫定政権が発足した。ラーマン氏は汚職の罪などで起訴されていたが、ハシナ氏退陣後に全ての訴えが取り下げられ、帰国が実現した。
ラーマン氏は、BNP創設者で1981年に暗殺されたジアウル・ラーマン元大統領の長男。母はBNP党首のジア元首相で、2018年にジア氏が汚職事件で有罪判決を受け収監された後、ラーマン氏がBNPの党首代行となった。ジア氏は現在、複数の健康問題を抱え、ダッカの病院に入院している。
原題:Bangladesh’s Elections Frontrunner Tarique Rahman Ends Exile (1)(抜粋)
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