(ブルームバーグ):新型コロナウイルスのワクチン接種が昨年、子どもの救急室(ER)利用を大幅に減らしたことが、米疾病対策センター(CDC)のデータ分析で明らかになった。トランプ政権の最近の政策変更による影響に疑問を投げかけるものだ。
11日に公表された分析によると、新型コロナワクチンの直近のブースター(追加免疫)接種によって、9カ月-4歳の子どもでER利用や救急医療受診のリスクは半年間で76%低減した。5-17歳ではリスクが半減した。
CDCによれば、新型コロナで昨年入院した人は最大50万人で、主に65歳超の高齢者と2歳未満の子どもだった。ワクチンの効果は時間とともに変化する可能性はあるが、追加接種がウイルスに対する防御効果をさらに高めることを示していると指摘した。
一方、今回の研究結果は、CDCおよびケネディ米厚生長官による最近のメッセージや政策変更と矛盾する。ケネディ氏が刷新し、主にコロナワクチン懐疑派で構成されるワクチン諮問委員会は9月、米国民に対する一律の接種推奨を終了し、接種前に医療従事者との相談を義務付けることを決めた。この決定により、接種の時期や場所のほか、接種すべきかどうかについて混乱が広がった。
米食品医薬品局(FDA)は、新型コロナワクチンに関連する合併症や死亡例の調査を成人と子どもに拡大している。
原題:Covid Vaccines Slash ER Visits for Children in CDC Study (1)(抜粋)
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