12日の日本市場は株式が大幅に反発、東証株価指数(TOPIX)は史上最高値を更新した。米国株の一部指数が利下げや景気見通しの改善を支えに最高値を付けて日本株も見直し買いが優勢だった。債券は中長期債が下落(金利は上昇)、円は下落している。

TOPIXは4日以来ほぼ一週間ぶりに最高値を付けた。構成銘柄の9割弱が上がるというほぼ全面高。日経平均株価も687円高だった。電気機器や銀行が上昇。パナソニックホールディングスは17年ぶりの高値、三井住友フィナンシャルグループは上場来高値を付けた。長期金利は午後に一段と上昇、円は対ドルで155円台後半に下落している。

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利下げを決定した米金融当局は来年以降の追加緩和に含みを残し、楽観的な経済見通しも示した。日本銀行は政策金利を来週末に引き上げる公算だが先行きの利上げペースは緩慢と市場関係者はみており、株式といったリスク資産の支えになっている。

しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンドマネジャーは、米国株が最高値を更新したことが日本株の追い風になっており、「前日に下げすぎた面もあったので買いの勢いが強まっている」と話した。

株式 

株式は大幅に反発。TOPIXへの上昇寄与度は電機や自動車、銀行など金融が大きかった。

しんきんアセットの藤原氏は製造業では米景気の持ち直しも好感されており、「銀行株は日銀の利上げ期待が支えになっている」と話した。

半面、アドバンテストや東京エレクトロンなど半導体関連は下げた。米半導体大手ブロードコムが日本時間早朝に示した人工知能(AI)関連収入の見通しが投資家の高い期待に届かず、株価が時間外取引で下落したことが重しになった。

来週の日銀金融政策決定会合を巡っては、12月の利上げがほぼ織り込まれる中で今後の政策見通しが焦点になる。藤原氏は円安傾向が進んでいることなどから、「ややタカ派な姿勢を見せる可能性はあると思っている」といい、仮にそうなれば「若干円高が進んで日本株は調整する局面があるかもしれない」との見方を示した。

債券

債券相場は中長期債が下落。来週の日銀金融政策決定会合を巡る不透明感から中長期債が売られた。超長期債は前日の20年利付国債入札が強かったことを受けて買われた。

東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは、前日行われた20年利付国債入札は強い結果だったが、その強さが中長期債には波及しておらず、地合いの好転には至っていないと語った。

オリックス生命の嶋村哲マネジング・ディレクターは、来週の日銀会合と植田和男総裁の会見で「中立金利を巡る不透明感が晴れるまで積極的には買えない」と語る。ただ、日銀が今までの考え方を踏襲し、今後の利上げペースもゆっくりしたものになると予想しており、長期金利(新発10年債利回り)は2%を超えずに低下に向かうとみている。

新発国債利回り(午後3時時点)

為替

ドル・円は155円台後半。米連邦公開市場委員会(FOMC)を通過して、来週の雇用統計など米重要経済統計の発表、日銀会合を前に方向感が出にくい中、株価がしっかりで円が売られやすくなっている。

みなと銀行の苅谷将吾ストラテジストは、来週の日銀会合での利上げは織り込み済みとした。利上げ継続の姿勢も示している中、市場で注目されている中立金利がそれほど引き上げがないとの報道もあってこれも織り込んでおり、次の利上げまで半年のペース以上の何か材料が出てこないと円安の抑制は難しい状況と述べた。

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