スピード重視の物価高対策 現金給付でない理由

井上キャスター:
なぜ“おこめ券”にしたのか。台東区・企画財政部の三谷洋介さんに話を伺うと、「現金給付は時間がかかる。とにかくスピード感を重視し『おこめ券』になった」ということです。

台東区・企画財政部の三谷さんによりますと、「現金給付」の場合、マイナンバーカードはある程度広がりましたが、全て把握できているわけではありません。
そのため、まず全区民に対して申請書を役所から送る必要があります。申請書が届いてからそれぞれが口座情報などを申告する必要があり、かなり時間がかかります。
一方、「おこめ券」の場合、もう既にある“おこめ券”を、住民登録された住所に全て配布すればできるということです。
しかし、「スケジュールはかなりタイトでした」とのことで、現場は大変だったようです。
8月ごろに“おこめ券”配布を区として検討を始め、9月8日にはもう区議会で予算を成立させました。そして、10月24日におこめ券の配布を開始したとのこと。
台東区や現場の皆さんのご尽力があって、スピード感を持って配布することができたということです。こうして物価高騰対策の一つ大きな手を打つことができたというわけです。

スポーツジャーナリスト・大阪芸術大学教授 増田明美さん:
分かりやすい“おこめ券”ということで、すごくストレートでいいと思いました。また、台東区は私のイメージでも、子育て支援などに手厚い感じがするので、そこから始まったのかなという印象ですね。
井上キャスター:
台東区は「こども商品券」など、いち早くコロナ禍などでも配布していたので、今まであった経験も活きているのかもしれません。