アメリカのトランプ大統領がインドがロシア産の石油購入を停止することに合意し、中国に対しても購入停止を求めていくと主張したことについて、中国外務省は「経済的な脅迫だ」と反発しました。

トランプ大統領は15日、インドのモディ首相がロシア産石油の購入停止を約束したと主張し、中国に対しても停止するよう求める考えを示しました。

これについて、中国外務省の報道官は16日の記者会見で「中国がロシアを含む世界各国と貿易やエネルギー協力を行うことは合法である」としたうえで、次のようにアメリカを非難しました。

中国外務省 林剣 報道官
「アメリカのやり方は典型的ないじめ・経済的な脅迫であり、国際的な経済・貿易のルールを著しく破壊するものだ」

また、「もし中国側の正当な権利と利益が損なわれた場合、中国は必ず対抗し、自らの発展や利益を守る」とアメリカをけん制しました。

トランプ大統領はインドによる石油の購入がウクライナ侵攻を続けるロシアを経済的に支えていると問題視し、インドへの関税を50%に引き上げるなど圧力をかけてきました。

中国に対して今後どのような対応をとるのかトランプ大統領は明らかにしていませんが、今月末にも韓国で行われる予定の米中首脳会談では、ロシア産石油の購入についても焦点になる可能性があります。