(ブルームバーグ):日用品・工業品メーカー大手の米3Mは、インダストリアル部門で数十億ドル相当の資産売却を検討している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにしたもので、低成長の事業を切り離す措置の一環という。
同社は事業売却の可能性を巡り、ゴールドマン・サックス・グループと協議している。関係者が非公開情報を理由に匿名で語った。

3Mの「セーフティ&インダストリアル」部門は、自動車補修・整備用品や個人用防護具、産業用接着剤・テープなどを手がけており、昨年の売上高は約110億ドル(約1兆6500億円)だった。
関係者によれば、資産分離を目指す方針を最終決定したわけではなく、現行の事業構造を維持する可能性もある。3Mとゴールドマン・サックスの担当者はコメントを控えた。
昨年就任したウィリアム・ブラウン最高経営責任者(CEO)は決算説明のオンライン会見で、「適切」な資産売却を検討していると述べていた。
同CEOは、本業ベースの売り上げ成長を再び軌道に乗せようと取り組んでいる。また、トランプ政権下で導入された関税への対応も迫られ、生産拠点の移転や価格調整などの対策も講じている。
原題:3M Said to Weigh Multibillion-Dollar Industrial Assets Sale (1)(抜粋)
--取材協力:Ryan Gould、Brooke Sutherland.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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