(ブルームバーグ):みずほフィナンシャルグループ傘下のみずほ証券が、中国で設立準備を進めている現地証券子会社のトップとして、大和証券で現地事業を率いていた耿欣氏を採用したことが分かった。複数の関係者が明らかにした。
同氏は6月まで大和証券の中国合弁証券会社でトップを務めていた。
みずほ証券は昨年6月、中国での証券会社設立に関する申請が中国証券監督管理委員会に正式に受理されたと発表。現在、許可が下りるのを待っている状態だ。中国の資本市場は米州、欧州に次ぐ規模を誇り、さらなる市場拡大が期待されるとして、債券を軸とした資金調達や運用などのサービスを提供していくとしている。
みずほFGは中国を含めたアジアでの事業拡大を進めている。2030年度にもアジアトップの投資銀行を目指す考えだ。みずほ証券の広報担当者は、個別の採用についてのコメントは控えるとした。
中国での証券事業を巡っては、世界的な貿易戦争や中国経済が減速する中、欧米の投資銀行などは苦戦を強いられている。
すでに現地で合弁会社を設立している野村ホールディングスは、資産運用に特化する戦略が軌道に乗らず、支店の一部を閉鎖するなど中国事業の立て直しを進めている。大和証券グループ本社の荻野明彦社長は5月、ブルームバーグとのインタビューで、中国での損失が膨らんだことを受け、同国での不採算部門の見直しを検討する必要があると述べた。
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