先週の米新規失業保険申請件数はわずかに減少したが、8カ月ぶり高水準近辺にとどまった。

左:新規失業保険申請件数、右:継続受給者数

失業保険統計は、特に祝日前後や学校の夏季休暇の時期に変動しやすい傾向がある。全体としては、過去2カ月間で失業保険申請件数は増加しており、労働市場の緩やかな減速を反映している。

採用活動は鈍化しており、失業保険の継続受給者数は2021年終盤以来の高水準近辺で推移している。これは失業者が再就職先を見つけるまでに時間がかかっていることを示している。

ブルームバーグ・エコノミクスのイライザ・ウィンガー氏は「継続受給者数は増加傾向が続いており、景気軟化の兆候がより明確に表れている。現在の労働市場環境の特徴は大規模な解雇ではなく、求人数や新規採用の減少、および失業期間の長期化だ」と指摘した。

連邦公開市場委員会(FOMC)はトランプ大統領の関税措置やその他の政策の影響を判断しながら、18日の会合で政策金利を据え置くと広く予想されている。関税引き上げによる消費者物価への影響は、これまでのところ軽微にとどまっている。

週ごとの変動をならした新規申請件数の4週移動平均は24万5500件と、2023年8月以来の高水準となった。

季節調整前の新規申請件数は減少し、中でもイリノイ州やカリフォルニア州やミネソタ州、ジョージア州などで減少が目立った。

統計の詳細は表をご覧ください。

原題:US Jobless Claims Stabilize Near Highest Levels This Year(抜粋)

(統計の詳細を加え、更新します)

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