中国の人工知能(AI)エージェント、Manus(マヌス)は3日、テキストによるプロンプト(指示文)から動画を生成する機能を発表した。米オープンAIやアリババグループ、テンセント・ホールディングス(騰訊)などが参入する競争分野に挑む。

人間のように多段階タスクを実行できるAIサービスとして知られるマヌスは、そのAIエージェントにより、ユーザーのプロンプトから動画を数分で生成できるようになったとX(旧ツイッター)に投稿した。

マヌスは、同機能を無料公開する前に有料ユーザーに対して早期アクセスを提供する。オープンAIも動画生成AI「Sora(ソラ)」を「ChatGPT(チャットGPT)」の有料ユーザー向けに提供しており、ランウェイやシンセシア、グーグルも定額課金または都度課金で同様のサービスを展開している。

同社は今年、DeepSeek(ディープシーク)がコスト効率の高いモデルで世界市場を震撼(しんかん)させた数週間後にAIエージェントをリリースし、ようやく知られるようになった。

マヌスの親会社である蝴蝶効応(Butterfly Effect)は、米中関係が緊張する中、シリコンバレーのベンチャーキャピタル大手ベンチマーク・キャピタルから資金を調達したことで世界的な注目を集めた。

プロンプトから動画を生成するモデルを開発する企業は、技術革新を加速させている。アリババの動画生成AI「Wan(ワン)」や、テンセントの3次元(3D)生成モデル「Hunyuan(混元)」など、中国の大手企業のオープンソース製品が、欧州の独自技術を持つ競合他社に挑んでいる。

原題:AI Upstart Manus Starts Text-to-Video Service to Take On OpenAI(抜粋)

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