14日の債券相場は小幅上昇に転じた。中長期債は前日の大幅な下落を受けて安値を拾う動きとの声が出ている。日本銀行の利上げ観測が復活していることは重しだ。

三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジストは新発10年債利回りが「1.45%に上昇した時点で押し目買いが入った」と語る。株価が失速したことも買い材料視された可能性があると言う。

一方、日銀の利上げ期待復活が上値を押さえている。スワップ(OIS)市場が織り込む年内の利上げ確率は7割強に上昇している。ニッセイアセットマネジメント戦略運用部の三浦英一郎専門部長は、トランプ関税を巡る不透明感が和らぐと利上げ期待が復活しやすくなると指摘した。

 

三井住友トラストAMの稲留氏は、13日に30年債入札をこなして上昇した超長期債について、財政支出拡張への懸念が根強いことや20年債、40年債と入札が続くこともあり、「厳しい状況は変わっていない。流動性の低さも解消されていない」と述べ、本格的な反転に懐疑的な見方を示した。

日銀は午前10時10分に定例の国債買い入れオペを通知。対象は残存期間1年超3年以下、5年超10年以下、10年超25年以下で、買い入れ額はいずれも据え置いた。

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