(ブルームバーグ):12日朝の外国為替市場の円相場は1ドル=145円台後半で推移。週末の米中貿易協議で「著しい進展」があったとされ、米中の対立緩和への期待から146円台前半まで円売り・ドル買いが先行。その後は、協議の詳細が不明なこともあり、円は下げ幅を縮小している。
SBIリクイディティ・マーケットの上田真理人金融市場調査部長は、米中協議の詳細がまだ見えないのでこの程度の反応だとし、「内容によってはもう少しドルの上値をトライする可能性はある」と話す。一方で、「中国との交渉が進んだとしても、いわゆる同盟国との交渉がどうなっているのか、基準が全く分からない」と言い、「ハッピーにドルを買おう」という展開が続くとは思えないとも述べた。
米国と中国は貿易戦争の緊張緩和を目指してスイスで開かれた2日間の協議を終え、「著しい進展」があったと発表した。中国の何立峰副首相は今回の協議を、両国の相違解消に向けた「重要な第一歩」と位置付けた。ベッセント米財務長官は詳細をスイス時間12日に明らかにすると述べた一方、何立峰副首相は共同声明の発表を約束した。
米中協議の「進展」を受け、週明けのアジア市場ではリスク選好の動きが先行。米株価指数先物は上昇し、米国債先物は下落している。

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