(ブルームバーグ):米決済処理サービス会社マスターカードは、マイクロソフトなど主要AI(人工知能)企業と連携し、オンラインでの買い物や支払いをAIエージェントが代行する新プログラムを開発中だ。
マスターカードの29日の発表によると、新たなプログラムでは、マイクロソフトの対話型AIツール「Copilot(コパイロット)」に「特定サイズの黄色いランニングシューズを探して」と指示すると、AIエージェントが検索し、購入オプションを提示。最適な支払い方法も助言し、購入手続きまで進められる。
ジョーン・ランバート最高製品責任者(CPO)は「マスターカードは、消費者の将来のニーズを見越して支払いの在り方を刷新しようとしている」と説明した。IBM ともB2B(企業間取引)で協力しているという。
AIは電子商取引に広告を通じて既に参入しているが、マスターカードのプログラムは、特定のアイテムを探す時間と手間の節約につながる。AIエージェントに「購入」ボタンを自動的にクリックする権限はなく、利用者が最終決定権を持つ。
「マスターカード・エージェント・ペイの開始は、AI時代の商取引を定義し直す第一歩だ。加盟店向けに信頼できるエージェントと悪意ある存在とを識別する新たなインターフェースも導入する」とランバート氏は述べた。
オンライン決済サービスの米ペイパル・ホールディングスも29日、主要AI企業と提携し、同様のツールの開発を進めていると明らかにした。
原題:Mastercard Gives AI Agents Ability to Shop Online for You (1)(抜粋)
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