(ブルームバーグ):世界最大の資産運用会社ブラックロックのラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)は11日、トランプ大統領が先週明らかにした各国・地域への上乗せ関税について、その規模に不意を突かれたと明らかにした。
「今回の広範な米国の関税発表は、私の49年に及ぶ金融業界でのキャリアにおいても想像を絶するものだった」と決算発表後の電話会見で述べた。
トランプ氏の関税を巡る懸念から世界株式同時安が進んだことを巡っては、「これはウォール街(金融業界)対メインストリート(一般市民)という問題ではない。市場の下落は数百万人の一般市民の退職貯蓄に影響を及ぼしている」とフィンク氏は指摘した。
電話会見後に行った米経済専門局CNBCとのインタビューでは、米経済はリセッション(景気後退)に非常に近づいているか、すでに景気後退に陥っている可能性があると指摘。とりわけ関税発表を受けた米10年債の反応には衝撃を受けたと語った。
フィンク氏によると、短期的にはインフレ圧力と不安感が投資家との議論の中心になっている。
一方で、「目先は経済がリスクに直面している」としながらも、人工知能(AI)やインフラ需要の高まりが「画期的な投資機会」をもたらすとも述べた。
原題:Fink Says Trump Tariffs Went Way Beyond His Imagination (1)(抜粋)
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