(ブルームバーグ):米銀ウェルズ・ファーゴの1-3月(第1四半期)決算では、純金利収入がアナリスト予想に届かなかった。関税を巡る不透明感で米景気見通しが曇る中、融資需要が低迷し、同行最大の収入源が打撃を受けた。
純金利収入(貸し出しによる収益と預金に対する支払いの差額)は115億ドル(約1兆6400億円)。市場予想は118億ドルだった。ただ、非金利費用は3.1%減の139億ドルと、予想以上の減少となった。同行のチャーリー・シャーフ最高経営責任者(CEO)はコスト削減に取り組んでいる。
通期のガイダンスは据え置き、純金利収入については1-3%の伸びを見込んでいる。

1-3月に積み増した貸倒引当金は9億3200万ドル。純貸倒償却の減少を一因に、アナリスト予想の12億2000万ドルを下回った。
非金利収入は86億5000万ドルで、ほぼ横ばい。アナリスト予想の89億3000万ドルを下回った。同行はウォール街でのプレゼンス拡大を通じて、新たな手数料収入源を模索している。
投資銀行業務による手数料収入は24%増の7億7500万ドル。債券資本市場の活発化が追い風になった。銀行業界はM&A(合併・買収)市場の回復による助言手数料の増加を期待しているが、今年の市場混乱の中でそれは実現していない。
原題:Wells Fargo’s NII Falls Short as Expenses Cut More Than Forecast(抜粋)
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