(ブルームバーグ):ムニューシン元米財務長官は、米国のリセッション(景気後退)リスクは想定していないとし、トランプ大統領の積極的な貿易戦術に過剰反応しないよう投資家に助言した。
「相場は十分に上がっていたため、S&Pやナスダックの5-10%調整は実際のところ理にかなっている」と同氏は13日のブルームバーグとのインタビューで話した。
S&P500種株価指数はここ最近の売りが続き、この日は昨年9月以来の安値となり調整局面入りした。トランプ氏は欧州産のワイン、シャンパン、その他のアルコール飲料に200%の関税を課す方針を表明。米国と欧州連合(EU)間の貿易戦争がさらに激化しそうだ。
「株式市場は、特に人工知能(AI)に関連する巨額のテクノロジー支出に大きく支えられてきた。従って、こうした動きの一部は相場の自然な調整だ」とムニューシン氏は指摘。「関税とそれが及ぼす影響を市場が懸念しているという部分もある」と語った。
その上で、「過剰反応」しないよう投資家に助言した。トランプ政権1期目で財務長官を務めた同氏は、退任後に創業したリバティ・ストラテジック・キャピタルに在籍する。
「リセッションに陥るとは全く考えていない」とも述べ、「政府支出を削減するのに伴い、若干の景気減速は起こるかもしれないが、投資家はリセッションについて懸念するべきではないと思う」と続けた。
原題:Mnuchin Discounts US Recession, Says Stock Retreat ‘Makes Sense’(抜粋)
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